最終的にはこれでした。初心者でも斧を使って安全に薪を割る3つの手順
斧で焚き火用の薪を割りたいけど、ちょっと怖い…
確かに斧を思いっきる振りかぶるのは怖いよね。
初めてでも安全に薪を割れる方法があるから安心して!
斧で薪を割るのは、思いっきり振り降ろせばいいという訳ではありません。
立った状態で薪を狙って思いっきり振り下ろすのは、とても危険です。薪に当たらず勢い余って足に斧が刺さるなんて事もありえます。
私自身、手斧の使い方、薪の割り方を調べた時、たくさんある薪の割り方にとても驚きました。
「じゃあ一体、初心者にはどの割り方がやりやすいんだろう?」
と実際に割りながら辿り着いた割り方が今回の記事です。
初心者の方でも、3つの手順で斧を使って気持ち良く、安全で確実に薪を割れるのでぜひ参考にしてみてください。
初心者でも斧で安全に薪を割れる3つの手順
薪の割り方は様々あるのですが、今回は、初めての方でも安全にできる薪割りについて説明します。
3つの手順で薪が割れます。
大まかに説明しますと、
- 寝かせ持ちで薪に割れ目を入れる
- できた割れ目に薪を立てて刃を入れる
- 薪と手斧を支えながら割る
初めて手斧で薪を割る場合、この薪割り方が一番確実で安全です。
①薪は寝かせて持つ
薪の割り方は、立てて振りおろしてパッカーん!と割るイメージが強いと思いますが(私がそうでした…)、その方法だと、初めての薪割りではとても危険です。ましてや、薪に斧を当てる事すらできないと思います。
まずは、片方の足を立ててしゃがみます。もう片方の足は90度外に向けてしまいましょう。両足の間にスペースがあると、万が一空振り下時のための事故予防になります。
薪は立てず、寝かせて持ってみましょう。その上に、手斧を持ちます。斧の刃は、薪のてっぺんあたりを狙います。
この状態から、薪と手斧を一緒に打ちつけて、刃を入れていきます。強めに打ちつけていきましょう。空振りする事がほとんどなく、万が一空振りしても、しゃがんだ状態なので、斧が自分に突き刺さる事はありません。
歯がある程度入ったら、亀裂が入っているはずですので、一旦斧を抜きます。
②薪を立ててヒビに刃を入れる
次は、薪を立てて割っていきます。
薪を立てると、薪の頭にヒビができているはずです。そこに斧を入れていきます。
振りかぶって斧の刃を入れるのではなく、斧の根本を持ち、薪を持ちながら斧と一緒にトントンすれば、簡単に入ります。
③薪と斧に手を上から添える
薪に斧が入れば、あとは打ちつけるだけ!…なのですが、しゃがんだまま無理に打ちつけると、斧が薪に斜めに入って割れなかったり、割れた薪が勢いよく左右に吹っ飛んだりして危険ですので注意です。
斧の刃が入ったら、薪と斧に、斧を持っていない手を上に添えてみてください。
そうする事で、割れても薪が左右に吹っ飛びにくくなり、斧も真っ直ぐ下に入りやすくなります。こうすると、斧の刃が体に向かって来にくくなるので、斧を両手で持つより安全に力を込められます。
あとは打ちつけて割っていけば、「パカ!」っと薪が割れてくれます。
どうして薪を寝かせて割るのか?
どうして最初から立ててやらないんや?
最初はその方法でやっていたんだけど、立てて割るのって、とても難しいし危なかったんだよね。
最初から薪を立てて斧を少しづつ入れて割る方法ももちろんあります。私も最初はその方法でやっていたのですが、立てた薪に刃を当てる事は至難の業です。薪を立てて割るのは、斧が薪に触れる面積が少なくてかなり難しく、薪に刃を少し入れるだけでも、ある程度力が必要なので、振りかぶりってしまう事になります。空振りしたり、薪を立てて握った状態で、薪がパッカーンと割れてしまったら、指に斧が当たって大怪我に繋がります。
薪を寝かせて割る方法は、思いっきり勢いよく振りかぶっても、指にも足にも斧が当たる事は絶対にありません。
薪を最初から寝かせてヒビを入れ、立てて割る時に、少ない力で斧が薪に簡単に入る入り口を作っておくのが、寝かせて割る理由です。
危険な薪の割り方
間違った薪の割り方は、大怪我に繋がります。斧は重みもあるので、切り傷では済みません。骨折、切断、危険がたくさんの薪割りなので、安全で確実な薪割りを身につけてみてください。
キャンプの焚き火で、初めての方でも安全、確実に薪を割る方法として、次の割り方は危険なので注意です。
- 立って思いっきり振りかぶる
- 薪割り台を使わない
- 斧より下で薪を持つ
立って振りかぶる割り方は危ない
初心者の方が想像しがちな薪割り、立って振りかぶってパッカーン!と割る薪割り。私が本当にこのイメージしかありませんでした。
この方法は、空振りした時、斧が自分に向かってくるので、最悪の場合刺さります。刺さるどころでは済まされないでしょう。即刻病院行きで、キャンプなんて中止です。
初めて斧での薪割りに挑戦する場合、立って薪をやるのはやめておきましょう。
薪割り台を使用しないと危険
キャンプ場の足場は、大体芝生か砂地です。コンクリートのキャンプ場はほぼありません。
地面が柔らかいとショックが吸収されるのと、薪が不安定になってしまうため、薪割りがとてもやりにくくなります。薪が割れにくくて結果思いっきり振りかぶってしまい怪我をする。という危険な悪循環を生み出してしまいます。
薪割りをする時は、薪割り台を使用しましょう。角材などでも代用できますが、理想的な薪割り台は切り株です。
重みもあり、大きさもあるので、しっかりとした土台になってくれます。斧を振り切っても、切り株に刺さるので、刃こぼれもしません。
斧の下に手を置くと危険
斧の刃が向かってくる方向に指を置くのは危険です。
この記事で推奨している薪割りは、薪と斧を同時に持って薪を割るやり方です。最初の薪を寝かせてヒビを入れる段階では、斧の刃の方向に手がないので安心です。
しかし、次の段階のヒビに斧を入れる時は、少し注意が必要です。
薪を立てて持ち、上から斧を入れていくので、振りかぶって一気に斧を入れようとすると、勢い余って薪が割れてしまう事があります。
そうならないように、できたヒビに斧を入れていく時は、斧の首元を持ちましょう。そうすると、斧のコントロールが効くのと、薪が一気に割れてしまった時、薪を持つ指に斧が当たる可能性が低くなります。
立ってやる薪割りは超上級者
私も最初、薪割りは立ってやるものだと思っていました。実際にいる超上級者は、こんな方法で薪割りをしています。
女性でこのパワーとテクニック…。すごすぎですよ。
薪に斧が当たった瞬間に、刃をナナメにしているのが分かります。このテクニックでパカ!っといっているのかもしれませんし、自然とナナメになっているのかもしれませんが、到底この技術は、初心者には不可能です。
かなりの熟練された方なのでしょう。裸足ですし…。
本当に技術を詰んだ上級者のみができる技です。
初心者でもおすすめの薪割りの道具
薪割りの道具は、結果的にはメジャー所のメーカーを押さえておけば問題ありません。安全な薪割りを練習して、できるようになれば、最低限の装備でする事ができます。
薪割り道具その①ハスクバーナ 手斧38cm
手斧で薪割りがしたい!と調べて真っ先に出てきた斧がこのハスクバーナでした。レビューも高評価で、キャンプや焚き火用として使っている方がとても多かったので、ハスクバーナの斧を使用しています。
少し小さいサイズのアウトドア用の手斧もラインナップされているのですが、焚き火用の薪を割りたい!という場合は、この38cmのモデルがおすすめです。価格も38cmの方が安いです。
薪割り道具その②薪割り台
薪割り台も必須アイテムです。
硬くて安定しているからといって、コンクリートブロックやレンガ、アスファルトを土台にするのは絶対やめましょう。薪が割れた時に斧が当たってしまうと、あっさり刃が欠けてしまいます。
必ず、薪割り台を使用しましょう。樫(カシ)の木の物が固くて壊れにくいのでおすすめの薪割り台です。
安全で楽しい薪割りと焚き火をしよう
最近は、キャンプやBBQで焚き火を楽しむ方が増えてきています。アウトドアの新たな楽しみ方に、「薪割り」というジャンルができているのは間違いありません。
その一方で、アウトドア全般で言える事ではありますが、薪割りは一歩間違えば大怪我につながる危険な遊びでもあります。
最初は誰もが初心者です。安心で安全、楽しい薪割りと焚き火を始めたいあなたに、今回の薪割りの方法が参考になれば嬉しいです。