釣りとSUPにちょうど良すぎる腕時計【INSTINCT TIDE】レビュー
悩みに悩みまくり、ついに購入を決めた釣り用スマートウォッチ。その名もGARMIN INSTINCT TIDE(インスティンクト タイド)
このINSTINCT TIDE(インスティンクト タイド)、釣りにもSUPにも、とにかくちょうど良すぎる性能を持つ腕時計だった。
もし今あなたが、釣り用、SUP用の腕時計を探しているのなら、GARMIN INSTINCT TIDEは最高の相棒になる事間違いなしの一台だ。
操作感を動画にしてあるので見てみてほしい。
https://youtu.be/PAR8lJXZ-0M
INSTINCT TIDEが釣りとSUPに最適な理由
GARMIN INSTINCT TIDE(インスティンクト タイド)は、厳密に言えば、スマートウォッチではない。位置付けとしては、GPSアウトドアウォッチ。Apple Watchや、PRO-TREK Smartほどのハイテク腕時計ではない。
私は過去に、釣り用スマートウォッチを選びに選んだ結果、G-SHOCKを購入した事がある。耐久性や、見られるタイドグラフのポイントがそこまで多くないのなら、いっその事こともうG-SHOCKでいいのではないか…?と。
その後、G-SHOCKを購入して1年、私はGARMINのINSTINCT TIDEというスマートウォッチ(厳密に言うとGPSアウトドアウォッチ)を買った。この時計は、最高の1台となった。
ではどうして、INSTINCT TIDEは釣りとSUPに最適な腕時計なのか?
タイドグラフが現在地から観測できる
タイドグラフが見られるスマートウォッチや腕時計はたくさんある。私が今まで使っていた腕時計も、もちろんタイドグラフが見られる。
INSTINCT TIDEが他の腕時計のタイドグラフと何が違うのかというと、
GPSを補足して、現在地からタイドグラフを測定できるという事だ。(現在地から一番近いポイントのタイドグラフが表示される)
GPSボタンを押してから、
MENUボタンを長押しすると…
どのようにタイドグラフを見るのかを選ぶ事ができる。
https://youtu.be/PAR8lJXZ-0M?t=44
現在地を選択すれば、今その場から1番近いポイントのタイドグラフを見る事ができるのだ。
この機能、他のスマートウォッチや腕時計にはなかなかない機能だ。PRO TREK Smart【WSD-F30】も、この機能はない。
過去に私が釣り用腕時計を探していた時に、他の腕時計の何が問題だったのかというと、タイドグラフの登録地点数が少なさだったのだ。
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唯一登録地点が多いと思われるPRO TREK Smart【WSD-F30】は千葉県で19箇所。ちなみに、日本では713箇所の登録ポイントがある。かなり充分な登録地点数ではあるが、この時計を選ばなかった理由がいくつかある…。
【関連】海用腕時計でスマートウォッチを探す。1週間調べまくった結果G-SHOCK購入
INSTINCT TIDEは、現在地からGPSを補足すれば、今自分がいる場所のタイドグラフを得る事ができる。この機能は、新規開拓を好むアングラーにとってはとても心強い機能なのだ。
その上、潮位を見る事もできる。満潮時にどれ位まで潮が満ちてくるのか分かるのは、磯を渡るアングラーにとっては、安全に釣りをするための重要なポイントだ。
ボタンを押して画面をスクロールすると、詳細を見る事もできる。
ナビゲーションができる
INSTINCT TIDEは、GPSを補足してナビゲーションをする機能がある。CASIOのPRO-TREK Smart【WSD-F30】はiPhoneで使う場合、ナビゲーションができない。登録地点を見る事はできても、ナビゲーションができないのだ。
もともとPRO-TREK Smart【WSD-F30】は、アンドロイドとの連動を対象に作られたスマートウォッチなので、iPhoneユーザーの場合、機能が限られてしまうのはしょうがない部分ではある。
腕時計のナビゲーション機能はいったいどんな時に便利なのかというと、過去釣れた場所に向かうために使うのもありなのだが、一番使ってもらいたい場面が、海上で自分の居場所が分からなくなってしまったという命の危険に関わる最悪の局面だ。
SUPやカヤックは大海原に出るアクティビティ。どんな自然の驚異が訪れるか分からない。
波や風の他にもあるとても怖い怖い自然の驚異が霧だ。
海の天気もコロコロと変わる。SUPフィッシングに夢中になっていて気付いたら霧の中。という事も起きない事ではない。スマホで地図が分かればまだいいのだが、濡れた指ではスマホも思うように言う事をきくはずもない…。
そんな時、ボタンでスムーズに操作ができて、スタート地点に戻るためのナビをしてくれる機能を持っているのが、INSTINCT TIDEなのだ。
あえてのボタン操作
INSTINCT TIDEはタッチパネルの操作は一切できない。Apple WatchもPRO TREK Smart 【WSD-F30】も、今時のスマートウォッチは画面に触れて操作ができるのに対し、GARMIN INSTINCT TIDEはタッチパネル操作は一切できないのだ。
しかし、釣りやSUPで使うには、ボタン操作がストレスレスで楽なのは間違いない。
釣りやSUPなど、水に触れる機会の多いアクティビティでは、濡れた指でスマートウォッチの画面操作をする時には、いちいち指を拭いてから操作をしなければならない。雨の日の場合は、指を拭いても画面がすぐに濡れてしまうので、操作がしにくくなりとにかくストレスがたまる。
雨の日の対応策として、Apple Watchはボイスコントロール、PRO TREK Smartはある程度の機能はボタン操作もできるのだが、普段使えている機能が濡れて使いにくくなるという点では、やはりストレスだ。
INSTINCT TIDEは、雨の日も普段と変わらない操作のボタン操作だけ。あえてアナログなボタン操作だけにしたのには、アウトドアウォッチとして高く評価したい点だ。
SUP専用モードがある
- どれくらいの距離を漕いだか?
- 速度はどれくらいだったか?
- どのエリアを漕いだか?
SUP専用のモードをONにすると、あとは勝手に行動を記録してくれる。データを保存するとスマホに転送されるので、後から自分の行動範囲をスマホアプリから振り返る事ができる。
距離、スピード、場所、行ったコースも地図で一緒に詳しく見る事ができてとても楽しい。
地点登録ができる
SUPフィッシング中、大物が釣れたポイントや、魚の反応が強かったポイントを何とかして記録したい時、ないだろうか?
簡単に釣れた場所を記録できて、後日再度その場所にナビゲートできる機能が、INSTINCT TIDEにはある。
後から地点名を編集したり、登録したポイントに近づくとアラート音で知らせてくれる機能もおもしろい。
購入までかなり悩んだ
私は、このINSTINCT TIDEを購入するまでに相当悩んだ。
安くない値段、時代に反するアナログ感覚。そもそも、GARMINってメーカーはいったい何なんだ?という思いも駆け巡り、なかなか購入を決めるまでには至らなかった。
そもそもGARMINってどんなメーカー?
GARMINとは、1989年にアメリカで創立され、車の安全システムを開発したり、魚探を開発したり、世界初のGPS内臓携帯電話を開発したりと、アウトドア業界だけではなく、様々な事業で功績を挙げている企業なのだ。
私の、腕時計といったらCASIOという概念を覆しにかかってきたのがこのGARMINだったのだ。
いまや、登山やカヤックなどの、自然を相手にするアクティビティの世界では知らない人はいないであろうメーカーなのだ。
GARMINは、アウトドア業界では最先端を行くメーカー。「腕時計はやっぱりCASIO最強!」とずっと思っていた私が、ただ単純に知らなかっただけなのだ。
INSTINCT TIDEのデメリット
INSTINCT TIDEにもデメリットはある。スマホのように直感的に使えない操作性は、好き嫌いの好みが別れるはずだ。
デメリット①ボタン操作に慣れが必要
INSTINCT TIDEは合計5つのボタンがある。
スマホのように画面を触って直感的に操作できるスマートウォッチと違い、INSTINCT TIDEは全ての操作がボタン操作だ。
もちろん、画面を触っても何も起こらない。
ボタン操作は、慣れが必要で、慣れないうちはボタンを押しすぎて色んな画面に行ったり来たりして大変だ。
しかし、感覚が分かってくると案外簡単に慣れてしまう。
デメリット②地点名編集がスマホアプリでできない
これはとにかく面倒くさい。
INSTINCT TIDEは、スマホアプリと連動して様々な記録を見る事ができる。SUPのコースや自転車のスピードを見たりできるとても便利なアプリなのだが、登録した地点の名称変更がスマホアプリでできないのだ。
どうやって名称変更するのかと言うと、時計のボタンで打ち込むのだ。
…とにかく面倒くさい。一文字一文字をボタン操作で打つのはとにかく苦痛でしかない。
INSTINCT TIDEの改善してほしい点
改善してほしい点①タイドポイントの登録ができない
INSTINCT TIDEは、タイドグラフのポイントを登録する事ができない。
INSTINCT TIDEのタイドグラフを見る方法は3パターンある。
- 現在地
- Recent Location
- 座標
この3つがタイドグラフを見る方法なのだが、ポイントを登録する事はできない。そのため、初めての釣り場の潮を見るには、あらかじめ座標からポイントを検索しておく必要があるのだ。
一度検索したポイントは、Recent Location(最近の検索)から探して見る事ができるのだが、潮を見るポイントはそう多くはない。あらかじめポイント登録ができればとてもいいのだが…。アップデートなどで改善される事を期待したい。
改善してほしい点②色の種類がもっと欲しかった
GARMINのINSTINCTシリーズは合計で3種類ある。
- INSTINCT(通常シリーズ)
- INSTINCT TIDE(この記事で紹介中の海モデル)
- INSTINCT TACTICAL(軍人専用時計?)
通常のINSTINCTは6種類のカラーバリエーションがある。
赤とか黒とか、カッコ良すぎはしないだろうか?その点、INSTINCT TIDEは2色展開のみ。白か黒かだ。
さらに、INSTINCTシリーズでは、男心をくすぐりまくる超かっこいいモデルも存在する。それが、パラシュート部隊専用機ともいえるINSTINCT TACTICALだ。
飛行機からパラシュートで降下中に着地地点をナビしてくれたり、暗視ゴーグルでも見やすい盤面、GPS機能や通知モードをOFFにできるステルスモード…。
まずほとんどの人が使わないであろうこの機能…。無駄すぎてかっこいいではないか…。しかも、カモフラデザインでとにかくかっこいい…。1220m防水のダイバーズウォッチ、ROLEXのサブマリーナ シードゥエラーの空バージョンのような時計だ。おそらく、自衛隊の第一空挺団か、軍人の精鋭部隊くらいしかこの時計の機能は必要としないだろう。(サバゲーをする方をナイトビジョンモードは面白そうだ。)
どうしてこの色がINSTINCT TIDEにないのだろうか?もしあったのなら、私は絶対この色を買っていた。
それでもINSTINCT TIDEを選んだ理由
おしいデザイン、アナログな操作感、近未来に反した腕時計。
3拍子揃った腕時計だったが、私は最終的にINSTINCT TIDEを選んで満足している。今では、釣りにSUPに通勤に、最高の相棒だ。
その理由は、INSTINCT TIDEの頭脳だけではない。アウトドアウォッチの名に恥じない耐衝撃、耐熱、10気圧防水など、他のスマートウォッチでは持っていないタフさを持っていたからだ。
アメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810G」準拠
MIL-STD-810G Method500.6 ProcedureⅠ,Ⅱ準拠の規格において低圧試験をクリア。また Method516.7 ProcedureⅥ 準拠の規格において振子式衝撃試験をクリア。
Method524.4 準拠の規格において耐氷結試験下においても、正常な動作を確認。さらにMethod509.6準拠の規格において、腐食試験をクリア。これにより海洋環境下でも高い耐久性を保持することが可能となります
引用元:GARMIN公式サイトより
INSTINCT TIDEは、釣りとSUPに最高の相棒だと言える。雨や海水で濡れながら操作する事や、激しい水しぶきを耐え抜く防水性を考えると、他のどのスマートウォッチよりも、INSTINCT TIDEは使い勝手がはるかにいい。
この機会に、ぜひINSTINCT TIDEを手にしてみてはどうだろうか?あなたにとって最高の相棒になる事は間違いない。
INSTINCT TIDEは2色展開。汚れが気になる方は断然黒の方がいい。白モデルは、本当に真っ白なのでちょっとした汚れが目立つ。
それでも白はやっぱり夏の海に映える。控えめなデザインながらしっかりと腕時計の存在を主張するので、しっかり手入れするのが苦痛じゃなければ、海に似合うのは白だと言える。
こんがり焼けた肌に真っ白なINSTINCT TIDEが映えるよう、毎晩家に帰ったら石鹸でゴシゴシ洗っているのはここだけの話だ…。