立ちか座りか。SUPフィッシングどっちでやるのか問題
SUPなんだから立って釣りしよう。スタンドアップパドルボードなんだから立って釣りしよう。落ちるの危険だから座ってやる方が安心。
今もSUPフィッシング界で繰り広げられている、立ってやるか座ってやるか問題についてお話ししようと思う。
結論:どっちでもいい
SUPフィッシングをするのに、立ってやろうが座ってやろうが、結論どっちでもいい。そんな事で縛られたって何もいい事はない。せっかくやった事もない初めての遊びで、挑戦してみたのに、立たなきゃダメだの座ってるとSUPじゃないとか言われたら悲しくなってしまう。
スタンドアップだから、立たないとダメ。
なんていうのはそもそもナンセンスな話なのだ。
どんなスポーツも、色々な形があって、色々な種目がある。スケボーも色々なトリックを激しく決める種目もあれば、フラットエリアで激しいものではなく、細かく華麗なトリックを決めていく種目もある。BMXだって同様。ダート、パーク、フラット、色々な種目がある。
なのに、SUPフィッシングは立ってやらないとダメ?そんな事はない。座ってやるからシットオンパドルボードとか言うだろうか?立って乗るものに座って釣りしたって何も問題はない。
ただ、今一度原点に振り返って考えて欲しいのが、SUPの魅力って何だっけって話。
SUPの魅力って何だっけ?
SUPの魅力って何だっけ?どうしてSUPで釣りを始めようと思ったんだっけ?理由は人それぞれあると思うが、私が今でも実感しているSUPでやる釣りの最大の魅力が、
- 視界の高さ
- レスポンスの速さ
- 手軽さ
では、詳しく説明していきます。
立ってやるSUP釣りは視界がヤバすぎる
これぞまさにSUPフィッシングの一番の醍醐味であり、他の乗り物では体感できない最大のメリット。SUPはこの視界の高さがヤバすぎる!
座ってやるのと立ってやるのとでは雲泥の違いで、遠くで湧く鳥山や、一瞬のボイル、発見率が全っ然違ってくる。特にボイルは顕著で、立ってないと見えないボイルは頻繁に発生する。
SUPじゃないと見つけられないボイルをいち早く発見して打ちに行くのがスタンドアップでのやるSUPフィッシングの最大の魅力!
ヒット&アウェイ戦法
SUPは機動性がとても高い。いち早くボイルを見つけたら、真っ先に向かって打つ事が可能。立ちで漕げばスピードも圧倒的に速い。SUPはこのヒット&アウェイ戦法がとにかく強い。
魚は常に移動しているし、SUPを漕ぐスピードより遥かに速いスピードで色んな場所に移動している。魚のスピードに追いつくことはかなり難しけれど、ボイル見つけるのが早い分、魚に到達できる可能性が圧倒的に高いのはやっぱりSUP。
ボイルを見つけたらいち早く向かい、到着。ルアー投げて喰わせるか、移動されたらまた追ってルアーを投げる。必ずしもボイルに間に合うと言う訳ではないが、この魚を追いかけると言う動作がとにかくエキサイティング。見つけて追いかけると言う行動は、まさにハンティングそのもので、きっとアングラー魂が高いあなたならきっと分かってくれるはずだ。
立ってやるSUPフィッシングは、この機動性の高さでできる、ヒット&アウェイ戦法がとにかく楽しい。
SUPは準備も片付けも早い
カヤックやゴムボートと比べると、SUPは準備とあと片付けがとにかく楽ちん。周りが片付けしているのに、後から上がってきた自分が意気揚々と、車でお先にブーンと帰っていくのはなかなか優越感に浸れる。
この手軽さがメリットなのだが、ネットで誰でも買えてしまって簡単に始められるのは問題視されている。SUPスキルが何もない状態で釣り道具を積んで、沖でひっくり返ったり流されてしまう事案が後を立たない。
SUPのメリットは、海に出るのが簡単!と間違った認識をしてしまうと、マジで命に関わるので、まずはSUPスキルを知り磨きまくってから釣りをするようにしよう!
座りでやるメリットは安定性
座ってやるSUP釣りは、立ちの場合と比べると、当然ながら安定している。重心が低くなる分、安定するのはやっぱり座りスタイルだ。パドルもダブルパドルで漕ぐスタイルなので、右左と持ち帰る必要もないし、まっすぐに進むので、座りスタイルもメリットはたくさんある。
しかし、安定しているからといって、装備をやたら付けてしまうのは良くない。
座りでやるSUP釣り最大の勘違い
座りでやるSUP釣りのスタイルは、大体が、後ろにクーラーボックス、前に買い物かごと言うスタイルが定着している。私も最初はこのスタイルから始まり、色々経験して、どんどん道具が減っていき、結果今のスタイルが定着した。
安定するから道具たくさん積んじゃう
基本的に、カヤックもSUPも道具は必要最小限の方がいい。海は色んな危険がある。何らかの原因でひっくり返ってしまったら、道具は海に沈んでしまう。どんな高級タックルも、海に沈めばただのゴミ。自然破壊でしかない。金銭的、精神的にもダメージは大きい。
安定性があるからといって、道具を積みすぎるのは、SUPの機動性もとても落ちるのでおすすめはしない。
快適性を求めちゃう
SUPはただの一枚板。カヤックと比べると、座って漕ぐ場面で快適性なんて皆無。カヤックは座って漕ぐための構造になっているので、とにかく快適。座る場所に深さがある構造上、より安定感もあり推進力もある。一度カヤックに乗せてもらった事があるのだが、あの安心感と、ラグジュアリーな空間は最高だった。
しかし、SUPにはそんな快適構造はない。座りでやる場合、立ち膝で漕ぐか、座るためのイスを乗せる必要がある。私も風が吹いて海面が波立ってくると、立ち膝で漕ぐ場合が多々あるが、膝が痛くなるのと、足の指を常に90度曲げて立ち膝をしているので、色んな部分が痛くなって結構辛い。
それなら何か座るもの置けば?と思うかもしれないのだが、それがまた問題。何か椅子などを置いたり、クーラーボックスに座って漕ぐと、せっかくの座りスタイルのメリットだった安定性がなくなるのだ。
重心が高くなる分、左右にボードが振られるのが原因。しかも、SUPで釣りをするのを選んだ理由って何だったっけ?そうです、手軽さです。せっかく道具を少なくできたのに、椅子という間違った快適性で、安定性は捨ててしまい、荷物移動もとにかく大変になってしまうのだ。しかも、転覆してしまったらもっと最悪。沖で椅子着いたままひっくり返ったら、私は戻せる自信がない。
100%腕漕ぎになっちゃう
カヤックの漕ぎはよく、足で漕ぐと言われている。腕の力だけで漕ぐのが腕漕ぎなのだが、良い漕ぎというのは、足を含めた全身を使った漕ぎ。それは、カヤックの構造だからこそできる動作。
カヤックにはフットレストという、足を置いて踏ん張れるポイントがある。それがあるからこそ、推進力がある良い漕ぎができるのだ。
もちろん、SUPにはそんな物装備していない。一部フットレストがあるSUPもあるが、今回は特に触れないでおく。
腕漕ぎになると、腕が疲労してしまうばかりか、急な向かい風が吹いた時、推進力が弱いので危険な思いをしかねない。
ポイント着いてから立つメリットはあまりない
あまりやってる方はいないかもしれないが、普段は座って漕いで、ポイントに着いたら立って釣り、というスタイルはあまりメリットがない。確かにキャスティングは飛距離を伸ばせるし、ジギングでは海面とロッドの距離が長くなる分、ロッドワークがしやすくなる。
前述した通り、立ってやるSUP釣り最大の魅力は、ボイルやナブラをいち早く見つけられる視界の良さ。
ポイントに着いてからあえて立つSUP釣りができる安定性あるボードなら、最初から立って漕いで立って釣りをした方が、SUPのメリットを最大限に活かせる。座って漕いでポイントに着いてから立つのは、結構というその動作が実はかなり面倒くさい。
SUP釣りは色んなスタイルあってこそ
SUPフィッシングのスタイルは、実はとっても自由度が高い。座るも良し、立つのも良し、体を反転させて後ろ向いて投げる事だってできれば、横向いて座りながらののんびりプレイだってできる。やり方が確立されていない分、色々な方法が乱立しているし、何が自分にあった釣り方なのか分かりずらい。
なので、まずはSUPそのものに慣れまくって欲しい。漕ぎ方や方向転換。SUPは思っている以上に難しいし大変だ。しかし、ほとんどのSUPは少し練習すればすぐ立てる。そして、その視界の広さをぜひ体感してほしい。
良いSUPを買って、安全に楽しいSUPフィッシングライフを送っていこう!
最低限釣りでおすすめできるインフレータブルSUPの事はこちらの記事で紹介しています。
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